FOMCが金利据え置きを決定、日経平均は1.38%高と続伸も円安は1ドル157円台へ加速
前回のTODAY'S FOCUSでは日銀の政策姿勢と円相場の動向を筆頭の注視点として挙げたが、円安の流れはさらに勢いを増した。ドル円は1ドル157円87銭と前日比プラス1.24%まで円安が進行し、前回時点の156円台からもう一段切り下がる展開となった。その背景として浮かび上がるのが、米連邦準備制度理事会が9月15〜16日のFOMC会合で公表した声明と経済見通しだ。会合結果とともに経済見通しが同時公開されるこのタイミングは市場が最も重視するイベントのひとつであり、ドル買い・円売りの勢いを強める材料として機能した格好だ。円安の追い風を受けた輸出関連株への期待感も重なり、日経平均は現在値65,019円と前日比プラス1.38%と続伸し、前回の小幅反発から一歩踏み込んだ上昇をみせている。
米国株市場はFOMCの結果を受けてもNYダウが前日比マイナス0.35%の51,597ドル、S&P 500が同マイナス0.19%の7,624ドル、NASDAQが同マイナス0.10%の26,391ドルと小幅ながら続落しており、日米の株価の方向感は対照的な構図となった。また対象期間にはSECがトークン化された上場株式の取引を促進する「イノベーション免除」措置を発動し、証券取引法上の「取引所」定義から一時的に適用除外する旨を公表した。デジタル証券の制度整備という点で市場関係者の関心を集める動きであり、前回取り上げた株主提案規則廃止提案と合わせ、米国のガバナンス・市場インフラをめぐる政策変化が続いている。国内では日銀が資金循環統計と実質輸出入の動向を公表しており、円安が進む局面での実態経済の状況を読み解くうえで参照される材料となった。
市場が次に注視するのは、今回のFOMC声明と経済見通しの詳細な解釈だ。金利パスに関する市場の読み直しがドル円のさらなる方向性を左右し、それが日本の輸出企業の業績見通しや日経平均の地合いにも波及する構図は引き続き変わらない。SECのトークン化株式をめぐるイノベーション免除が正式な制度化に向けてどう進展するかも、デジタル証券市場の行方を占う観察ポイントとして焦点であり続ける。